雑記

「に関する話」に関する話
http://homahi.diarynote.jp/201401172034586331/
ほまひ氏の考察記事はいつも面白い(多分1回リンク張ったことあると思う)。これは過去の考察記事へのリンク集。大変ありがたい。


【ジャッジ向け】失格処分について知っておきたいこと
http://37082.diarynote.jp/201401272254406167/
すずけん氏の記事。まあこんなブログに来る人でこの記事を読んでいない人は居ないと思うが、必読。「ジャッジ向け」とあるけど、マジックのトーナメントに出る人は読んでおこう。
下の記事を受けて書かれたと思われる。記事の真偽のほどは不明。
【晴れる屋モダン】イカサマについて
http://myfirsttome.diarynote.jp/201401260051323682/


【MTG】最近のカード偽造問題について思うこと【】
http://serraavatar2020.diarynote.jp/201401201200128805/
これを読んで「大げさに考え過ぎなんじゃないの?」と思う人は結構多いのではないかと推察するが、多分そうでもない。マジックのカードが高値で取引されているのはそんなに当たり前のことではなくて、それを支えている条件はいくつもある。そのどれかがひどく損なわれれば市場そのものが瓦解してしまうのだ。ということは頭の片隅に置かなければならない。プレイヤーの立場でできることはそんなに多くないのだけど。


一応こんな表を作っている。こうしてみると少しトシミツ視点の回が多すぎるのだが、やはりどうしても書きやすい。
# つうか、jpegになるのか。まあかえってちょうどいいけど。

http://www.happymtg.com/coverage/17512/
ちょっとというかもうかなり古い話題だが、グランプリ静岡の記事。
川崎氏と浅原氏のかけあいはそれこそKT-netの頃からやってるが今回も絶妙な面白さ。6勝3敗普通にすごいと思うのだが、やはりこのレベルだと罠扱いになってしまうのだろうか。

ちなみに《概念泥棒》+《狂気の囁き》コンボはこんな感じだったとか。
ヤソ @yaya3_ 12月20日
なんか概念泥棒ウィスパー決めて負けた人がいるらしいぞ
エーツー@超迷路走者級のラクドス教徒 @AA_MTG 12月20日
@yaya3_ 最速二回決めて二回とも負けてるらしい
しかし本人は何故か意気軒昂。
エーツー@超迷路走者級のラクドス教徒 @AA_MTG 12月21日
やっぱいろいろちゃんとやれれば8−1くらいで初日抜けれた気がする。晴れる屋のラストサン出るなら青黒GAPPO概念泥棒Ver1.7だな。デッキのポテンシャル考えると概念どころか、晴れる屋の店のもん全部持ってくわ。
で、The Last Sun でどうだったかというのは皆さんご存知の通り。
エーツー@超迷路走者級のラクドス教徒 @AA_MTG 12月27日
ぬわー
若山史郎 @morio2001 12月27日
@AA_MTG 起きる気なかったでしょw
エーツー@超迷路走者級のラクドス教徒 @AA_MTG 12月27日
@morio2001 是非もなし
まあ、ある種の天才ではあるのだろう。
森 勝洋 @mori_katsuhiro 12月24日
@poxnoid やはり浅原アキラが全盛期なら日本はバイ強くなるね笑あんなデッキも組めてプレイが上手い人見たことない笑



勝ちたいなら勝ちたいって言ってよ!vol.2
http://www.happymtg.com/column/j_takahashi_win/18779/
高橋純也氏の PTQ 突破に関するメタゲーム分析。たいへん素晴らしい記事。「単なる思考実験」ではあるし、これを実践しても PTQ 突破率が劇的に上がるものでもないだろう。だけど、この内容は今の PTQ のルールが変わらない限りずーっと役に立つのだ。そんな記事はそうほいほいあるものでもない。トーナメント慣れしている人は感覚的に把握していることなのかも知れないけど、文章にされることには大いに意義がある。
まあおれ今後死ぬまで PTQ とか出ることなさそうなんですけど。


ロングピッグズ、1st アルバムをそこそこ聞いた程度なんだけど、この曲はすごく好き。過剰なアレンジと、悲壮なファルセットと、美しいメロディ。

年末年始更新してなさすぎてカウンター一桁の日とかあった。bot だろうと何だろうと全部数えてると思われるので一桁だと人間誰も来てないレベルかも知れん。

雑記

2013年12月1日 TCG全般

http://www.bigmagic.net/cardoftheday.html
BIG MAGIC の Card of The Day が面白い。最初のうちは本家みたいに少ない文章量でカードを紹介しているだけだったのが、ほどなく好きなことを書くようになって文章もどんどん長くなっている(普通逆になりがちだと思う)。楽しんで書いているのが伝わってくるし、カード自体も有名なのもあればこんなカード初めて聞いたよってのもある。マジックが持っている歴史の厚さが感じられるよい企画だと思う。無記名記事だけど全部おんなじ人が書いてるのかな。《メイエルのアリア》の回(10/10)とか最高におもろいです。「君たち、好きやろ?勝利条件カード。」「これとっときなさい」 なにか言いようのないセンスを感じずにはおれない。改行の処理が妙なのだけが残念。


http://www.happymtg.com/column/kawasaki_tc/15704/
カワサキダイスケ氏の晴れる屋トーナメントセンターに寄せた文。思い入れたっぷりのいい文章だが、斎藤氏と若山氏の言葉がたくさん入っているのもよかった。お店の人がこういう形でゲームにかける思いとかを語ることってなかなかないように思う。
マジックって、目の前のゲームだけで終わらないのが、最高に素晴らしいゲームなんです。人とのつながりもそうですし、とにかく、もっと楽しもうと思えばそれに応えてくれるのがマジックなんです。だから、そういうマジックをもっと楽しもうと思う人のためのサイトを作りたい、って思って。ウェブの可能性と、マジックの可能性をちゃんと着地させたい、そう思って、happymtgってサイトを作ろうって思ったんです

happymtg.com について、若山氏が語っているくだり。これでもまだ抽象的だし理想の部分だけ抽出されていると思うけど、でもとりあえずこの言葉はこの言葉で受けとっておこうと思う。たしかにマジックって目の前のゲームだけじゃない。おれなんて実際にゲームするの年に5回ぐらいだけど、それでもマジックを趣味のひとつだって思ってるもんな。


https://twitter.com/tarumo_com
たるも.com が閉店してしまった。結局買い物をすることはなかったのだが、以前も一度書いた通りウェブサイトの執筆陣は浅原晃氏、八十岡翔太氏、高橋純也氏と素晴らしく豪華だった。
浅原氏は公式でも長いこと記事を書いているけど、たるもではそれより肩の力を抜いてのびのびと書いている印象だった。「金閣寺かエーツーか」なんてフレーズはやっぱりなかなか公式では繰り出しづらいようにも思われる。紹介されているデッキはどれもヘンテコで(でも結果を残していて)流石としか言いようがなかった。4枚差しにこだわっているようなことを書いていてそれは面白いなと思ったのを覚えている。
八十岡氏はそもそも文章を書くこと自体が少ないし、あまりかっちりした文章を書くのが得手ではない印象もあって、こちらもリラックスしているように見えた気はする。最初はデッキ構築をやってたんだけど途中からプロツアーや世界選手権とかの調整記&レポートになって、そうなってからが神の面白さだった。トップアスリートの身体能力を見せつけられているような感覚があった。多分これ読んでもおれが上手くなることはないよな、という感じ。
高橋氏はふたりとは逆にどこへ行ってもだいたい同じで、たるもでもそれほど羽目を外していた印象はない。この人は自分ひとりでやってた個人ブログでさえそうだった。3人の中では圧倒的に文章が上手く、書いていたのはスタンダードやモダンの環境分析記事だったが、よくも悪くも真面目で毎回力のこもった長文だった。おそらく本人も疲れるのか銘打っていた「月刊」ペースにも間に合わなくなってなし崩し的に6回で中断してしまったのを当時は残念に思ったものだ。
ともあれいずれも優れた記事揃いであったので、読めなくなってしまったことを残念に思う。一度も買い物をしたことがなかったおれが言うのもおかしいのだろうけど。


ズヴィ(@TheZvi)いわく、
「新しい Netrunner は初代より駄目だけど、でも Netrunner だね。」
@TCGBuddy
「どこが駄目?」
「キャラクターとコーポのシステムはゲームを複雑にしているだけでいいことがないし、『アクションを飛ばす』の定義が不完全だし、フレイバーとカードのレイアウトは前の方がずっとよかった」
「そうか、僕は初代をあんまりプレイしたことがないけど、今の奴のフレイバーもすごく好きだな。デッキ構築の制限もいいと思うんだけど」
「そこは人それぞれだね。あともうひとつ、デモボックスでおすすめされてるデッキを使ってみたんだけど、中見てみたら対コードゲート用のまともなアイスブレーカが1枚も入ってないんだ」
「そこは仕様だから。コアセットのデッキはみんな結構ひどいよ。チューンしたらましになると思う。選ぶキャラクターによって、デッキの方向性が変わってくる」

実際どんなのが入ってたか知らないけど、アイスブレーカぐらい基本的な奴3種類入れといたらいいのに、とは思う。ゲームにならんだろそれ。

雑記

2013年10月23日 TCG全般

2013年の殿堂投票の結果が出ていた。歴代最高の得票率でルイス・スコット-ヴァーガス氏が殿堂入り、その他にウィリアム・ジェンセン氏、ベン・スターク氏が殿堂入りしている。
面白かったのが次点のクリス・ピキュラ氏で、38.40% と「もう少しで殿堂入りできるのでは?」というような数字を残していた。今年に入ってからも SCG レガシーオープンでトップ8に入ったりしてて現役感があるのが大きいのだと思う。しかし残念ながら生涯プロポイントが 135 点しかないので、来年はこのままだとリムーヴされてしまうようだ。今回の PT テーロス/ダブリンでも健闘したが最終順位は 33 位で獲得プロポイントは6点(33 位って超すごいと思うけど)。あと9点は果てしなく遠い。
日本勢では5位6位に三原槙仁氏と八十岡翔太氏が入っていた。それぞれ 29.91% と 26.73% なので数字的にはまだ少し遠いのだが、来年に望みはつないだと言える。特に三原氏は今回の4位が大きな追い風になるに違いない。2014 年に新たに有資格者となるメンバーで強敵になりそうなのは (他の皆様には真に失礼ながら)デイヴィッド・オチョア氏のみと思われ、この3人——ピキュラ氏が残れれば4人——が有力候補という構図になるのではないか。もちろんまだまる1年先のことだからその間の成績次第で上下はあるだろうが、どんなに頑張っても有資格者になる年は早まらないので、そう大きくは動かないようにも思う。

マジック・プロツアー殿堂のページ(英語)
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/HallOfFame.aspx?x=mtgevent/hof/welcome
この中にいろいろデータがある。あちこちのぞいてみると面白いです。


前回の記事はかなり冷静さを書いていた。その前に同様のことを書いたときの方がよほど客観的に書けていた。あんまりかっとなって書くのはよくない。

一部は2ちゃんねるでも書いたのだけど一応あらためて書いておくと
・TSVについての疑問はほんとになにをしている人かわからなかったので聞いてみたかっただけで揶揄の意図はなかった。
・記事のカテゴリによって別々のTSVがついているのは知っていたし、当該記事以外のTSVに対して含むところはない。あとで知ったのだが testing 氏は気にされていたようだったのでそれは申し訳なかった。
・翻訳記事は直した心算のようだが(未だに)「Natural Ground」となっている。ここで間違えてはいけないのではないか。もっともおれも Neutral Grounds とか書いてたので人のことは全く言えない。
・読む側が要求する水準に必要なリソースが投入されていないのが唯一にして最大の問題で、ウィザーズ社がリソースを追加するか読む側が諦めるかしか解決の方法はない。

それと今更ながらレス的にふたつだけ。
ネトヲチ板なんてまともに改善を期待してる人居ないんだからマジレスする必要ない、という書き込みがあったのだけど、おれは主にふたつの理由でそれには同意しない。ひとつはあのスレッドってけっこうまともな人も見ていると思うから。もうひとつは、おれのブログの記事について憶測をもとにやりとりしている人がいて、それを見ていながら放っておくことはおれの中ではよくないことだったから。

もうひとつ、もっと怒ってて欲しかった、ということを書いている人がいた。もし改善を本気で望んでいるのであれば、おれにそんなこと言うんじゃなくてウィザーズ社にメールなり出したほうがずっとよいです。そうじゃなくておれの怒りに仮託してなにかを発散しようとしているのであれば、自分の怒りは自分のものとして発散される方がよいです。
■さよならする ださいやつらと((C)ハイロウズ)
http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/023517/
グッドバイ|マジック:ザ・ギャザリング

いい記事だしあんまりこういうことで更新したくないんだけど(2回目だし)、それにしてもこの記事の訳はひどい。翻訳に絶対の正解は無いし好き嫌いが常につきまとうものだと思うから客観的にどうこうとは言いにくいのだが、それにしてもあんまりだ。

前も書いたけど、翻訳者は自分の成果物を読まないのだろうか。それが日本語として成立していると本当に思っているのだろうか。

TSV という肩書きの人はなにをしているのだろう。もしかすると訳者が困った時に助けを乞う相手ぐらいの立場なのかも知れず、そうだとすればむしろ名前が出ているのは気の毒かも知れない。

そして編集者はやっぱり原稿をチェックしていないのだろう。この文章に目を通してこれでよいという判断をしているのだとしたら、それこそカーネルサンダースの人形でも座らせておいても同じではないか。いくらなんでも mtg-jp の編集者なら Neutral Grounds って店ぐらいはご存知でしょう。「中立地帯のような」って訳はあり得ないでしょう。

まあ翻訳者や編集者個人の問題というよりは仕事量と労働条件の問題で手が回らないとかいうようなことなのだろうから、つまりこれもよくあるブラック案件のひとつなのかも知れない。

もうこうなってるってことはこれでいいってことなのだろうしいちいち書くのも我ながら性格悪いなと思うんだけど、でもこういうの見るとほんとにがっかりするんだよね。腹が立つ、という感じもちょっとあるけど、それよりももっとがっかりする、という気持ちの方が強い。

■feel the heat of my breath!
Death-Blade と書かれてもなんとも思わなかったが「デスブレイド」って書かれると完全にデータイーストだな。そういえば出てくるクリーチャータイプもなんとなくマジックにもいそうだ。戦士、ドワーフ、ドラゴン、ゴーレム、狼男、ドッペルゲンガー、ハイドラ、……と考えていくうちに「でもノミはいねえよな」ということに気がついてしまった。マジックにノミ(蚤)って居ないよねえ。


ラヴニカハイスクール
http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/023321/
「各ギルドをハイスクールの派閥に当てはめて」って書いてあるけどそれってつまりスクールカーストですよな。カーストなんて言葉を軽々しく使っちゃまずいんだろうか。気になるのはディミーアの人たちが黒いトレンチコート着てることで、「トレンチコートマフィア……」って思ったんだけど別にそういうことじゃなくて単にいけてない奴が着てる服ってことでいいのかね。


・広木健太氏が新連載を始めたのを見て顎が外れそうになったのはおれだけではない筈だ。
・工藤耕一氏がグランプリ北九州で準優勝したのでその勢いでレガシーユニット構築論の第3回が書かれる筈だと信じている。
・2パックだけ買ったモダンマスターズ、完全に開けるタイミング逸した。どうすんだろうこれ。シュレディンガーのタルモゴイフ。


杉井光さん(*)がえらいことになっている。本人の書き込みとされているものがどこまで本当に本人のものなのかわからないし検証もしていないが、くだ質スレでの回答レスもいくつか入っていたのでまずまず本物らしいし、なにより本人が謝罪しているからには本人が書いたのだろう。
はっきり言って、ひどいことを書いている。抽出されている中では橋本紡氏に対する誹謗中傷が特にひどい。あれを書いた人物を擁護しようという気になる人はいないだろう。

ところでおれは杉井さんと二度ほど会ったことがある。それこそ2ちゃんねるでも同じスレッドで結構馴れ合ったりしたことがある。マジック・ザ・ギャザリングというカードゲームで対戦したことがある。
まっとうな人だという印象が残っている。社交性があって、ユーモアがあって、相当地頭がいい。何故(自称)ニートなのか全然わからないような人だった。当時のおれと並べてみたらおれの方がよっぽどニートらしく見えた筈だ。

だから信じられないとか、擁護しようとかいうことではない。おれは杉井さんのほんの一面を見たことがあるに過ぎない。見ていない部分の方が圧倒的に大きかった。そこに何が潜んでいたとしても驚くには値しないのだ。

しかし自分の半生を振り返るに、おれ自身がこれまで「これは他の人に知られることはない」「この話は絶対外に出ない」とわかっている状況で言ったりしたりしてきたことが、ある日突然白日の下に晒されたら、多分クズ呼ばわりされると思うのだよな。
「まっとうな人」でも、結構そんなもんなんじゃないだろうか?

もちろん「外に出ないと思って内輪でする話」と「誰だかばれないと思って全世界に発信する」との間の隔たりは小さくなくて、同列にできるものではないけど、でもおれの中の感覚としては通じるところはある。そう思うと、おれ個人としては断罪する気にはなれない。

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(*) 杉井光さん
おれのルールではネット上での知り合い(掲示板やコメント欄などで直接やりとりしたことがあってお互いに相手を認識している状態)であれば「さん」づけにするのでここでは「さん」にする。
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■ワフォ-タパ氏。
http://www.channelfireball.com/articles/hall-of-fame-2013-candidates-guillaume-wafo-tapa/
CFB/PV の殿堂候補者インタヴューシリーズ、ギョーム・ワフォ-タパ氏。

マジック史上で一番好きなデッキとカードを挙げてください。
一番好きなデッキはズヴィ・モーショヴィッツの「ターボランド」だね。もしまた(旧)エクステンディッドが戻ってきて、あのデッキを使えたらほんとに嬉しいんだけど。

一番好きなカードは《熟慮》。

思わぬところでターボランドの名前を見て驚いたが、考えてみるとめちゃくちゃカードを引くデッキなので好きなのもむべなるかな。
出場停止の話や、後手を選ぶことなんかについても語っているので興味のある人は読んでみるといいと思う。あの PV が非英語圏の人にインタヴューしてるので英語はとても平易です(とか書かれてああそりゃわかりやすいんだろうなあとか思う人は多分もとより英語読むのにそんなに苦労しないんだと思うけど)。

あの日見たクソデッキの名前を僕達はまだ知らない。 vol.3 PTサンファン -青赤コントロール-
http://www.happymtg.com/column/atsushi_ito/12716/
まつがんこと伊藤敦氏渾身の連載(と書くと違和感があるのは氏の記事がいつも「渾身」である印象を受けるからだろう)の第3回目。これまでも充分面白かったが今回が一番面白かった。あれほどのプレイヤーでありながら八十岡翔太氏がまとまった量を語る機会は珍しく、伊藤氏も上手く引き出していると思う。ひどいオチも含めて大変楽しめた。残りあと2回の記事も楽しみにしている。


http://www.channelfireball.com/articles/hall-of-fame-2013-candidates-martin-juza/
CFB のサイトで PV が殿堂入り候補者たちにインタヴューする企画をやってるんだけど、その中でマーティン・ジュザ氏が八十岡翔太氏を推していて面白かった。基本的には自分をアピールする内容を答える趣旨のインタヴューだけに、わざわざ他人のためにスペースを割いているのは特筆すべきことだ。

以下当該の問答だけ適当に訳。

PV:投票者の中には、プロツアートップ8が3回に満たないプレイヤーにはその他の実績などに関わらず投票しないという人もいますが、それについてどうお考えですか。それはトップ8を特別視しすぎだと思いますか?

ジュザ:その通り。もちろんトップ8の回数はとても重要だけど、それだけで決まるべきじゃない。多くの人がヒューイ(・ジェンセン Huey Jensen)に投票すべきかどうか議論してて、それはジョンとかカイとかダークとかルイスとかそこら辺の人がヒューイは例外的なプレイヤーだって主張してるからだ。僕もヒューイは投票に値すると思っている。でももうひとり例外が居るんだ。

八十岡翔太だ。彼のプレイを見たことがある人に誰でもいいから聞いてみるといいけど、彼は本当にロボットみたいなんだ。遊びでやってるみたいに速くプレイする。対戦相手がまだなにが起きているか理解できないでいるうちに何をどうすればいいか告げる。絶対にミスしない。自分で使うデッキは誰の手も借りずに必ず自分ひとりで作り上げる。どのトーナメントに行っても、みんなショウタのデッキを知りたがる。プロツアーのトップ8にもう3回か4回か5回入っててもおかしくないけど、いつも彼は1勝か2勝足りないんだ。それはもう単に運の問題だと思う。だからトップ8の回数が少なくても多くのプレイヤーが彼のことを素晴らしいと思ってるし、僕も彼に1票入れるつもりだ。

(訳ここまで)

八十岡氏が殿堂入りできるかどうかって微妙にわからないというか、海外での知名度って日本では逆に想像がつかないところがある。初年度で入れなければなお厳しいだろうから実質的には今年が最大のチャンスではあるのかな。あのプレイヤー選手権が今年であればと思うがそれは言ってもしょうがないか。


http://www.happymtg.com/column/j_takahashi/12802/
高橋純也氏の連載は今回で終了。猛烈な速度で回るスタンダードのメタゲームを追い続けるという難しい仕事を1年間続けたことについては率直に敬意を表したい。並大抵の人にできることではないし読んでいてもとても面白かった。まあおれスタンダードとかビタイチやらんわけで理解できてたかどうかは疑問なのだが、ともあれおつかれさまでした。
最近はツイッターを拝見するにポーカーの方に軸足を移しつつあるのかなとも見受けられるのだが、またどこかで記事を読みたいと思っているしマジック・ザ・ギャザリングのプレイヤーとしての活躍もまだまだ見たい。

「似通った生命」という訳は個人的にはあまりぴんとこない。カードの効果からするとこのエンチャントはなんらかの方法で本来なら1体しか召喚されない筈の生物を2体召喚するような魔法なのだろう。そしてフレイバーテキストによると「いずれ、残った餌食が互いのみという時が来る」のだという。イラストを見ると狼なので、それぞれの狼がそこら辺の動物を食べまくるわけだ多分。だとすれば Parallel Lives というのはその2体がそれぞれたどるであろう生涯を指すのではないか。この parallel は parallel world の parallel であるだろうし、life の訳としては「生命」より(人間であれば)「人生」がふさわしいように思われる。残念ながら人間以外の生物に対して「人生」という言葉は使えず、だから「似通った生命」という訳が間違いだとは言えないと思うが、しかし似通ったという形容は偶然のニュアンスが強すぎる。1体の狼に対して、本来あり得なかったもうひとつの生涯を作り出させてしまうのがこの魔法だ。おれだったら「平行生命」とつけると思う。途方もなく平凡な直訳になってしまうが、parallel world の訳が慣用的に「平行世界」であることも加味して、これじゃないかという気がしている。


とはいえ、カードの日本語名をつけている人は厳しい納期に追われつつカードテキストやフレイバーテキストも訳しながらカード名の訳語も考えなければならない状況なわけで、半ばえいやっとつけてしまうことも、自らがつけた名を後悔することも少なからずあるのではないかと推測する。何の責任も負わない立場の者がその成果物を見て鼻くそほじりながら「この訳どうなの」とか言ってるのはフェアじゃない。
それを認識した上でおれはこれを書いている。揶揄する意図は全くないのだということだけははっきりさせておきたい。


以下は余談というか出すぎた解釈になるが、parallel という言葉からはこのふたつの生涯は実際には交わらないのだということも暗に示されているような印象を受ける。ユークリッド平面で平行線が決して交わらないように。であればフレイバーテキストの予言は成就することはないのだろう(よく考えてみれば成就しない方が当たり前である)。


「射影平面だったら交わるけど交点は無限遠点になる」ってのも個人的には好きな解釈です。


ヤフオクで発売前のカードがじゃんじゃん出品されてるけどあれってありなんだろうか。まあ仮になしだとしても出品するなとか摘発するとかそんな意図は全くなくてただ単に疑問に思っただけなんだけど。ほら盗む予定の自転車を出品して落札されちゃうとほんとに盗まなきゃならなくなるじゃないですか。


MTG wiki の「トリックス」「ドネイト」「ネクロ・ドネイト」の各項目が数年前からひどい混乱をきたしているのでいつか直そうと思っているのだがあまりにめんどくさくてできずにいる。そういえば今はどうなってるんだろうと思って「トリックス」の項目を見たら「トリックス——起源と歴史」にリンクが張ってあって、でも内容はほとんど変わってなかった。履歴見たら「(役立ちそうな独自研究ページがあったので、参考にリンクを追加。)」とか書いてあって笑ってしまった。そう思うんなら役立ててくださいよ。結構カバレッジとか調べて書いたから正確さにはそれなりに自信があるし、利用してもらって構わないですよ。

そういえば少し前に一念発起して直した「レッドゾーン」は先日見たらだいぶ色々削られてた。残念ではあるけど確かに主観的なこと結構書いてたし、削ること自体は多分妥当だ。

それで、まあおれが気がつくだけでもこれだけめちゃくちゃなんだから、全体で誤りがどれほどあるかはちょっと想像もつかない。にもかかわらず、MTG wiki 自体はとても有用なもので、おそらく代わりになるものを今後作ることは殆ど不可能だ。だとすれば自分が直せるものはめんどくさいとか言わないで地道に直していくしかないのだろう。そう思う程度にはおれは MTG wiki から恩恵を受けている。

雑記(メモ)

2013年6月19日 TCG全般

https://www.desertbus.org/live-auction/250
ラヴニカへの帰還のアンコモンのフォイルのアンカット・シート。アンコモンは40種類だがどうも同じスロットに基本土地が入っているようで、それが5種類で全部で2回ずつ割り付けられてて 45*2=90 枚、全体は 11*11=121 枚なので 31 枚ブランクがある。つまりかなり気前よく捨ててる。こうして見るとあたりの好さってそんなに重要じゃないのかねえ。あと、基本土地は各土地5種類ある筈だけどもしかするとコモンのスロットに入ってる奴とアンコモンのスロットに入ってる奴で種類違ったりするのだろうか。レアのアンカット・シートは神話レアの出現率もある以上ノーマルもフォイルも同じシートだろう。なんにせよたった1枚のアンカット・シートでこれだけいろいろ妄想できて楽しい。


http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/022995/
普通に面白いんだけど特に「粗石文」の項目と実例がじわじわ来る。苗木て。他にも例がないかと思って考えてみたけど《年経たカヴー》の無色になる起動型能力ぐらいしか思いつかなかったしあれが粗石文にあたるかどうかも微妙にわからない。でもひとたび意識し始めるとどんどん気がつくようになるんだろうなこういうの。


今更ながら、若月繭子さんの記事で。
http://www.happymtg.com/column/wakatsuki/10540/
あとそもそも魔法の存在する世界で「音速」の概念があるのかどうかは置いておこう。

実はこれを読んだ瞬間「あれ? 音速が存在しなければそもそも『爆発』が起こり得ないのでは?」と思ってしまった。というのは「爆発」の定義を「拡散速度が音速を超える燃焼のこと」だと勘違いしていたからで、少なくとも Wikipedia レベルでもそれは誤っていた。音速を超える燃焼を特に「爆轟」と呼んで区別することはあるらしいが、基本的には「爆発」はもう少し広い概念らしい。
それはそれとして魔法が存在する世界での物理法則というのは根本的にかなり厄介な問題をはらんでいる。それでも、直観的には音速の概念はあった方がなにかと面倒は少ないように個人的には思う。


今の今まで「ぶどうだま」って読んでたわ。ふりがなもあんのにな。なんかかわいいカード名だよねーって思ってた。
■モダンマスターズについて
229 種類で基本地形無しだとたぶんこんな感じ。
幸いアヴァシンの帰還の配分がわかった。神話レア 15、レア 53、アンコモン 60、コモン 101 だそうだ。これで 229 種類。
http://drk2718.diarynote.jp/201209040130305818/

ここから大きくは外れないであろう。


すっごいどうでもいいんだけど、似通った生命が出てるときに生体武器出すと細菌トークンが2個出るところまではまあいいとして、その後装備品は
1)どちらか片方につく
2)細菌1につく→細菌2につく
どっちなんだろう。
置換効果自体はトークンを1個出すところを2個に置換するだけで「それにつける」が「それらにつける」になったりはしないわけだから普通に1)でいいのか。これが何かに影響する状況も考えつかないんだけど。

http://strike.diarynote.jp/201304290147309439/
ストライクさんのこの「過去の分割カードを融合してみる」ねたはポエムでやってみようかと思いかけていたのだけど、完璧に先を越されてしかもそっちよりいいコメントが書ける気がしないのでお蔵入り決定。まあかえって諦めがつく感じもいたします。


Rush Met a WMCQ vol.7.5
http://www.happymtg.com/2013/04/22/rush-met-a-wmcq-vol-7-5/
大変に今更だが高橋純也氏が WMCQ 東京を勝ち抜いていた。おめでとうございます。一ファンとして嬉しく思うし、流石に筆の走っているこの報告記事を楽しく読んだ。面白い記事を書く人に結果が伴うことは単純に嬉しいし、書くことに対してなによりのモティヴェイションにもなるという意味でも喜ばしいことだ。本戦での健闘をお祈り申し上げます。

ところでカバレッジを読んで「こりゃ勝つわ」と「勝ちたいなら勝ちたいって言ってよ」のねたをいずれも初めて知った(ほんとにファンなのかおれ)。自分を棚に上げて「こりゃ勝つわ」と言えることはある種の才能だとは思うのだけど、なるほどそれは勝負事において必ずしもプラスになるような類のものではないかもしれない。久々にカワサキ節が堪能できてそちらも個人的には満足度高かったです。


昔読んだ英語のカバレッジ記事の中で《芽吹くトリナクス》を出したプレイヤーがそれを除去された後もう一体別のトリナクスを出しなおす場面があって、「でもここでの“別のトリナクス”ってのは《芽吹くトリナクス》のおかわりじゃなくて、文字通り別のトリナクス——《傷跡の地のトリナクス》だ」(大意)みたいな文章があったと記憶してるんだけど、さてなんの記事だったか。
アラーラ期はマジックから一番遠ざかっていた時期で、この記事を自分で訳していないことは多分確実だ。しかしそうだとすれば訳してもいない記事を何故読んだのだろう。何を言ってるんだお前はと言われるかも知れないが、おれは訳しもしない英語の記事を読むことはあんまりないのだ。自分でもちょっと妙な気はするのだけど、英語の記事を日本語に訳すことと英語の記事を読むことは別で、おれは前者は好きだけど後者は別にそんなに好きじゃない。翻訳勢は英語が読めるから英語の記事をばりばり読んでるんだろうと思ってる人も居るかも知れないけどおれについてはそんなこと全然ないのだ。まあ今のおれが翻訳勢に含まれるかどうかは別問題だが、でも全盛期でもこの傾向には変わりはなかった。
昔「なぜ訳すのか」という文を書いたことがあって、そこでは「訳すのが楽しいから訳すんだ」という、理由になっていないような理由を書いたのだけど、多分そのこととこれは関係がある。おれは英語の文章から情報を得ること自体にはそんなに関心を持っていない。あくまでやりたいことはアウトプットの方なのだろう。


そんなわけで仕事も落ち着いたので、そろそろまたポエム書くかも。

タカラトミー社のサイトに残されていたマジック関係の記事(http://mtg.takaratomy.co.jp/others/)が先日読めなくなった。考えてみると販売もウィザーズ・オブ・ザ・コースト社に移り、もはや完全に他社の商品になって久しかったわけで、むしろそれまで読めていたことの方が驚きではある。とはいえ、それはそれとしてとても残念なことだ。
以前書いたのだが、
翻訳記事であれ日本人ライターの記事であれ、過去の記事というのはマジックの持つ資産だ。権利の関係などあるのだろうが、それがいたずらに失われたり、参照できない状態にされてしまっているのは勿体ないことだと思う。
http://drk2718.diarynote.jp/201204300251189489/ 
ということではあり、なんとかまた読めるようにして欲しいものだと思う。

具体的に書けば、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社がタカラトミー社から記事をまとめて買い取ればよい、と思う。むろんマーケティング的にはその出費を正当化できるような説明は殆ど全く考えられないし(実際あれが読めようが読めまいが今後のマジックの売上には一切影響するまい)、ホビージャパン社のサイトにあった記事もネットの海に沈んだままになってしまっている現状を思えばこれが実現する可能性は限りなく低いが、しかしタカラトミー社が記事を再公開する可能性はゼロだ。
タカラトミー社にしてみればまだデータは手元にあるだろうし、それを譲渡するリスクは限りなく低い。ここはひとつデータの受け渡しに伴う実費程度でなんとか手を打ってもらえないものだろうか。ウィザーズ社においてもそのぐらいの出費は正当化するロジックを見出せないものだろうか。

ほとんど無理なことはわかっている。おれがこんなところでなにを言っても無意味だということも。でもおれはズヴィのウルザトロンの記事(http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/product/20050810/index.html)をまた読みたい。できれば死ぬまで1年に1回ぐらいずつのペースで読み返したいのだ。それも進藤氏のあの名調子の訳で。

ちなみに、ホビージャパン社のサイトのログを探すのには結構役に立った web archive は、残念ながらタカラトミー社のサイトはあまりクロールできていないように思われる。もしかすると URL が変わっているなどの事情があるのかも知れないので、稼動当時(2005-2008 年)の URL をご存知の方がいらしたらご教示ください。


前回のポエムは題材的に人を呼べそうだったのでタイトルにショックランドという単語も入れてみたのだがアクセス数は 996 でぎりぎり 1000 行かなかった。このブログでは 1000 がひとつの壁で、たぶん超えたことは2回しかない。DiaryNote って日付の区切りがよくわかんなくて、多分2時とか3時とかが境目になってるんだけど、それも日記更新日の日付とアクセスカウンターの日付で区切りが違ったりする。おそらく瞬間最大の連続した 24 時間を抜き出せば 1000 は行っていただろう。
個人的にはブログの記事は自分が読みたいから書いているのだが、それが第一義であってもやはり人が読んでくれたりカウンタがたくさん回ったりコメントがついたりそれが好意的なものであったりすれば嬉しくはなる。それが目的になったり、そのために自分の書きたいことを曲げたりするような真似はするまいと考えてはいるが、それを忠実に守ることは意外に難しい。承認欲求というのはかくも強いものなのだなと思う。


ところで、Mark Rosewater の "When Cards Go Bad" は日本語訳があっただろうか。10 年以上前のコラムなので流石に古いのは否めないのだが、もし既訳がなければ訳してみようかと考えている。

多くの人は知ってることだろうと思うけど:

サイコロで5個以下のものから無作為にひとつ選ぶ時に、個数より大きい目が出てしまった場合は単純に振り直せばいい。

サイコロで2つ以上のものを同時に無作為に選ぶ時は、サイコロを2つ以上同時に振っても確率は変わらない。

その時ひとつ以上のサイコロが個数より大きい目を出して、別のひとつ以上のサイコロは個数以下の目を出した時は、個数以下の目については選んでしまい、個数より大きい目を出したサイコロの分だけ振り直してかまわない。
例:A,B,C,D,Eから2つ選ぶとき、サイコロをふたつ振って3と6が出た場合は、Cは選んでしまって、残りのひとつをA,B,D,Eから選ぶためにサイコロをひとつ振り直す、という処理をしてかまわない。

その時ゾロ目が出たら、その出た目に対応するものは選ばれたことにして、残りを振り直してかまわない。
例1:A,B,C,D,Eから2つ選ぶとき、サイコロをふたつ振って3と3が出た場合は、Cは選んでしまって、残りのひとつをA,B,D,Eから選ぶためにサイコロをひとつ振り直す、という処理をしてかまわない。
例2:A,B,C,D,Eから3つ選ぶとき、サイコロをふたつ振って3と3と4が出た場合は、CとDは選んでしまって、残りのひとつをA,B,Eから選ぶためにサイコロをひとつ振り直す、という処理をしてかまわない。

ここまで書いてきたけど、流石に当たり前すぎるなこれ。

http://mtg-jp.com/publicity/004193/
追悼 石田格さん|マジック:ザ・ギャザリング
遅ればせながらこれはよい企画であったと思う。追悼記事を「よい企画」などというのもどうかという気もするが、それでもよい企画。石田氏が日本のマジック界にもたらした影響はとても大きかった。このような形で公式ページでメッセージを残すことはとても意義のあることだと思う。
自分は石田氏と個人的なかかわりはなかったが、氏の記事を読んで学んだり楽しんだりしたことは少なからずあった。哀悼の意を表したい。


http://logicwolf.sakura.ne.jp/kisekiya/translation/pdf/anr_0102_ta_cards.pdf
『アンドロイド:ネットランナー』 第2拡張セットの日本語化シール(進藤欣也氏作成)。まあプレイすることもなかろうけど、と思いながらカードを眺めていたらこんなカードを発見。

評判/Notoriety
イベント
君がこのターンに、R&D とHQ とアーカイブへのランに成功した場合にのみプレイする。
評判を、1 アジェンダポイント分のアジェンダとして君の得点エリアに加える。

Pirate Broadcast! Pirate Broadcast じゃないか! とひとり盛り上がる深夜1時。誰とも共有できないこのさびしさ。
それにちょっと考えてみたら全然 Pirate Broadcast じゃなかった。向こうはカードの効果として全部のデータ要塞にランする——ランできる(*1)のだけどこれは違う。自分でこの3つにランしなきゃいけないのだ。全部成功して、これをプレイしたら4アクション全部終わってしまう。3つ目のランでタグを受けたら、とか、途中でアクションをひとつでも失ったら、とかちょっと考えるだけで厳しい状況がいろいろ思いつく。それに多分 Bartmoss Memorial Icebreaker みたいな汎用アイスブレーカは存在しないっぽいから、3つのランを成功させるだけで一苦労だ。
相手のデッキに依存せずにアジェンダポイントを稼げるのは強い効果の筈で、これを中心にスタックを組みたくなるようなカードだが、流石にしっかり調整されているようだ。スタックを成立させるためにはこのカードを再利用する仕掛けもおそらく必要で、そうするとますますこの「4アクション全部が必要」というのが足かせになってしまいそう。
追記(2013-02-03):逆に Preying Mantis みたいなアクション数を増やせるカードがあるならそれと組み合わせれば強い。まあそれこそなさそうだけど。(追記終わり)

イラストはなかなかいかしてるとおもう。http://www.cardgamedb.com/forums/uploads/an/med_notoriety-trace-amount.png

ところで、以前 Android : Netrunner の記事を一本翻訳したおかげで、未だにリンクやら検索やらでぽつぽつ人が来るんだけど、いらっしゃる皆々様があの記事のタイトルをご覧になるかと思うとエントリのタイトルというのは軽はずみにつけてはいけないなあという思いを強くいたします。

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(*1) Pirate Broadcast
V1.1-Runner-Rare
Prep
1
Make a run on each data fort. Score 1 agenda point if all the runs are successful. Forgo your next action if any of the runs are not successful.
すべてのデータ要塞に1回ずつランを行う。そのランがすべて成功した場合、1アジェンダポイントを得る。ひとつでも失敗した場合、あなたは次のアクションを失う。
■スポーツという文化
ネタ蒔き時の徒然草 -- 敬遠って悪いことなの?
http://43458.diarynote.jp/201212290149184864/
教育という観点が絡むとややこしくなるのでここでは教育についてはすっぱり外して考えることにする(念のため書いておくとそれはそれで重要な問題だと思っている:リンク先記事の「あいチャン」氏の、特に 19 番目の方のコメントは実に興味深い)。
ネタ蒔き時さんはスポーツを「試合」と捉え、「ショー」と対置しているが、多分これが半分正しくて半分正しくない。特に歴史のあるスポーツではルール以外の部分に不文律が形成されていて、それは多くの場合ショー的な要素を含むが、当事者や、あるいはファンにとってはそれがルールと同等かそれ以上の意味を持っていることが少なくないからだ。
そしてこの不文律は、そのスポーツが国際化したり、歴史を持たない他国に輸出された時には大抵付随していかない。共有されるのはルールだけだ。野球の場合、日本では結構長い歴史を持っていて、それなりの不文律が形成されている。「無走者のときは投手と打者は勝負すべき」というのは、まあ(少なくとも当時は)ある程度確立された不文律と言ってもよいように思う。
スポーツは勝負だ。勝つ確率を最大限に高めるのはもちろんありだ。しかし一方で、スポーツはショーでもあるのだ。ルール上敬遠できるけど勝負するからこそスポーツはショーたりうる。
すべての人に不文律を愛せよとは言わない。しかしまあ、スポーツをする人や見る人には少なからずこの不合理な不文律という奴を愛している人(あるいは単にとらわれている人)が多いのだということは確かだと思う。

この辺りに関連して素晴らしいテキストがあるので興味のある方は一読されたし。1999 年の記事とえらく古いのだが、書かれていることは古びていない。
上原の涙と、海の向こうのホームラン競争
http://www.geocities.jp/nogishi/m-spo/99-10/schu.html
大概の日本人は、やはり柔道では一本勝ちに魅力を感じるのではないだろうか。なぜならそれが圧倒的に「絵になる」からであり、また柔道自体が一本を狙うスポーツであるという信念があるからであろう。一本で勝負が決まる瞬間は、何とも言えない興奮があるのだ。たしかに、勝負という点では欧米の選手の考え方は理に適っている。試合内容は冗長でつまらないが、オリンピックで負けないためには、そういう戦い方も必要かもしれない。でも、それは柔道本来の魅力を失わせはしないだろうか。
(囲い内は引用)

■ポエム
新年だから、というわけでもないけど全員でわいわいやってる話。しかしこの文体だと誰が何言ってるかわかんないどころか全部で何人居るかも読んでる人には伝わらないような気もする。4人なのだが。
private square さんからリンクを張ってもらったのは地味に嬉しかった。自分の力だけで書いた記事でリンクされるのは初めてだからだ。


今回の記事、多分10日ぐらい前に書いたんだけどアップしてなかったので今更感いっぱい(特にトスの話、多分書いた時点でも今更だった)。一応考えたことの記録として更新。殆ど自分用メモ。

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■理論と実践のあいだ
http://homahi.diarynote.jp/201212130057285041/
マジックの勝つための理論に関する話

これは面白かった。多分マジックだけじゃなくて他のいろいろなことに敷衍できる話。
ただ、「勝つための理論」も部分的には言語化できるはずだと自分は信じている。文中の例で言うと「常識」全体を言語化することはできないけど、常識的な振る舞いを列挙することはできる。それは些末過ぎて意味がないことも多いだろうけど、ものによってはひとつ知っているだけで広く応用が利いたり、多くの人が意識していないゆえにアドヴァンテージを得たりすることができる。
強くなるために何が必要なのか、を考える上でも体感でわかっていることを言語に落とし込む作業はそれはそれで重要なのではないかと思う。確かにそれは直接の勝利には結びつかないのかも知れないが。


こちらもおすすめ。
http://homahi.diarynote.jp/201212061107416443/
プレイングに関する話


■トスについて

すべてのプレイヤーには投了する自由があるし投了しない自由もある。
投了をお願いするのも自由だし、それを受け入れるのも受け入れないのも自由だ。
理由とか状況なんて関係ない。全く目がなくたって戦ってもいいし、なんとなく譲りたいから投了したっていい。その選択について、対戦相手とか周りの人に意見される謂れは一切ない。

ただしゲーム以外の方法で勝敗を決めるのは駄目だ。投了する見返りを提示したり要求したりするのも駄目だ。

それと、unsportsmanlike conduct は別の話だ。これはトスでなくても、あらゆる振る舞いに対して起こり得ることだ。もちろん、それも駄目だ。
線引きが必要だというなら、冒頭に書いた自由を侵害するような物言いをすればそれは unsportsmanlike conduct だ、と言えるだろう。

……って大会出ない系デュエリストは思うんだけど、ちがうの?

表題のままだが、このところ happymtg.com が中々元気だ。一時期は広木、広木、雨、広木、といった有様だったので(広木氏の記事が素晴らしいことはここでも何度か書いてきた通りで、揶揄する意図は全く無い。念のため)2週間にいっぺん見に行けばいいやという感じだったのだが、ここ数週間で高橋純也氏の連載が始まったり首を長くして待っていた工藤氏の連載の第2回が載ったり耳氏こと金民守氏の素晴らしいドラフト記事が載ったりしているのでうっかり毎日更新チェックしてしまう有様。

happymtg.com は晴れる屋を経営している会社の社長である若山氏が運営しているサイトであり、コラムで人を集めて晴れる屋に読者を誘導して買い物をしてもらうのが最終的な目的だ(と思う)。要するに、アメリカ合衆国の Star City Games とか ChannelFireball とかと同じビジネスモデルを日本でもやってみようということで始められた(のだと思う)。

でも、シングルカードって最近のものなら米国から買う方がずっと安いし、一部の古いカードはオークションを使うのが一番手ごろな価格で手に入ったりする。安さってやっぱり最強だ。そしてその安さは、円高だとか、アマチュアが人件費度外視でやってることだとかからもたらされている。それは多分企業努力で埋められる差ではない。だとすると、すごいサイト作って人を集めてショップに誘導するってモデル自体日本じゃ成立しないんじゃないか。そしてもちろん、若山氏もそんなことは百も承知で始めたんだと思う。

で、興味深く見ていたのだけど、最初の頃こそ勢いがあったもののある時期以降有名プレイヤーがライターからごっそり抜けて、それどころかコラム自体がだんだん載らなくなって、ああやっぱり無理だってわかったのかな、諦めたのかな、とおれは思っていた。そこへ来ての冒頭に書いた復活の兆しなので、何が起きているのか、どうしようとしているのか、またちょっと気になっている次第。

……ただ、ここまで書いたら告白しないわけにいかないので書くが、まあ確か一度書いたこともあるけど、おれが晴れる屋で買い物してるかっつーとしてないのだよね。記事をおれがいくらほめたって、買い物しなきゃなんにもならん。おれがサイトオーナーだったら 100 回ほめるより1枚カード買えって思うだろう、多分。

いい記事が載って、いいライターが集まって、さらにいい記事がもっと書かれる、そんなサイトが日本にもあったとしたら、マジック全体に対して大いにプラスだと思う。だいぶ前に「面白い記事がお金につながってほしい」って書いたのはそういうことで、だってやっぱりお金もらえるんならライター集まるに違いない(※happymtg.com のライターに現時点で対価が払われているかは知らない)。少なくとも、お金になるところとならないところがあるなら、お金になるところで書きたい人は多いのではないかな。happymtg がそういうサイトになり得たらほんとに凄いことだと思うのだ。
いやだから本気でそう思ってるならさっさと買い物しろという話であって、つまりおれの思いというのは多分その程度だ。


ちなみに晴れる屋自体は一度だけ利用したことがある。確か《セドラクシスの死霊》を買ったんだけど、ぴかぴかの状態のカードが素早く届いて店の印象はとてもよかった。あと実店舗にも3回ぐらい行ったことがある。あそこのプレイドカードのコーナーは好き。


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これ書いたの一週間ぐらい前なんだけど、現時点で既に 10 日間更新されてないのでなんか冒頭の部分が微妙な感じになってしまった。でもまあ一度書いておきたかったことなのでこのまま公開する。

すずけんMagicメモ -- 誘発の話とかライフの話とか
http://37082.diarynote.jp/201210251311355106/
The Jackie Lee DQ | Policy Perspectives
http://blogs.magicjudges.org/telliott/2012/10/24/the-jackie-lee-dq/
Life Totals, Disqualification, and You (and Me) by Jackie Lee - Magic the Gathering TCG Article
http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=10794

ルールとその適用について。すずけん氏が書いていらっしゃるように、ある程度競技レベルでやっていこうという人以外にはあまり縁のない話だが、それはそれとしてこの手の話が出るたびにルールというものの制定や運用の難しさを感じずにはいられない。正しい方向に近づけようという努力自体はとても重要だけど、ルールがしょっちゅう変わること自体が理解の妨げになることは否めない。ここ何年かウィザーズは積極的にルール改定を行ってきたけど、必ずしも上手く行っていないように思われるのはそれも原因のひとつなのかも知れない。
リンク先は一番上はいずれにせよ読んでおいた方がよく、下ふたつはどちらも英文で結構長いのでそれなりに頑張る必要はあるかも知れない。が、単純に面白い(funny じゃなくて interesting ね)し、得られることも多い記事と思う。本当はこういう記事を素早くきっちり翻訳できればコミュニティへの寄与になるのだろうけどね……。


ラヴニカへの回帰を結局ひと箱買った。ショックランドはあんな記事を書いたおかげか一応4枚出たのでノルマは果たした感じだったが、神話はニヴミゼットトロスターニラクドス世紀の実験ウトヴァラと中々に塩臭く、レアのフォイルに至ってはミジウムの素晴らしい迫撃砲だった。自分の引きの弱さを再実感した次第である。次に箱で買うエクスパンションは当分先になるだろう。
足りないコモンやアンコモンをどうするかをちょっと決めあぐねている。コモンアンコモンボックス的なものが売っていれば買おうかとも思うのだが最近あんまりその手のものを売っているのを見ない気がする。単に自分がショップに行っていないだけという説もある。
《中略》の foil を引いて、それはちょっと嬉しかった。あの呪文自体好きだし、今回のイラストもフレイバーテキストもなかなかいかすので。


マナバーン2013をまだ買っていないことをここに告白する。彌永淳也氏が記事を書いているというのにこの低鱈苦だ。よろしくない。ここ2ヶ月ぐらいマジック熱が落ちているのは否めない。なにしろ NFL 観戦が忙し過ぎるのだ。週に 18〜22 時間ぐらい費やしている。キチガイである。ミネソタ・ヴァイキングズが好きです。(うるさい)

■「先々週の Card of the Day のテーマがディズニーランドだったのって、やっぱり環境のチートコードがネz」「やめろ」
個人的には一連のチートコードねたは結構楽しめたのだけどみなさん如何だったのだろうか。
まあ煽ったもん勝ちみたいな風潮って長い目で見るとあまり幸せにならないような気がするので、結果から見て是とするのはよくないようにも思う。

殿堂入りの記事見てたら大礒氏のページと津村氏のページでお互いとの対戦成績が違いすぎて笑った。データベースからぶっこ抜く仕組みができてるんだと思ってたけどもう少し原始的な方法で作ってるっぽいな。そしてこういう目につきやすいところで大きなミスがあると他の数字も信用できない気がしてしまうのは世の常ではある。
パウロ・ヴィトフ・ダモ・ダ・ロサ氏はひとりだけ勝率が異次元だ。おそらくあのレベルで 1% の差は小さくないし、殿堂入りプレイヤーであっても大体 60% 前後というのが平均的な勝率だという印象だが(※というわけでこの文章あんまり信用しないでくれ)、それを大きく凌駕している。それも現在に至ってもコンスタントに活動してその数字というのは素晴らしい。


http://www.starcitygames.com/events/121021_indianapolis.html
広木健太氏が SCG レガシーオープン於インディアナポリスで9位に入賞していた。素晴らしい成績ながらタイブレーカーで落ちていて気の毒なことだなと思いちょっと調べてみたのだが、勝ち上がるのは実に大変だということはわかった。
この大会は 204 名参加のスイスドロー8回戦で、7回戦終了時点ではトップ3人が 6-0-1 の 19 点、その後に 6-1-0 の 18 点が9人続いている。広木氏はタイブレーカーで6位につけていて、つまり 18 点の中では3番目に高い順位にあった。
8回戦は1位−2位、3位−5位、4位−6位(広木氏)と組まれて、4番席から6番席はすべて 18 点同士が当たった。ところがここで広木氏は ID を選択している。もちろん上2席も ID。これだと4〜6番席から勝った3人が 21 点に上がって、上位6人は入れ替わらず3つずつ順位を落とすので、広木氏は ID した時点でほぼ9位確定だったことになる。そして実際そうなった。ID 算的にそれほど複雑な状況だったとは思えず、がちって負けても 17 位以下には到底落ちない位置だったのでいささか解せない。なにか特別な事情があったと考えるべきなのだろう。
SCG Open はどうも9位から 32 位まで賞金とポイントが同額らしい。つまりこういう場面でのトップ8を賭けてのがち勝負が多くなることになる。それを意図してやっているかどうかまではわからない。(もちろん、逆にトップ 32 を守る辺りでの ID は当然発生している。)

追記:
上のは明らかに言い過ぎで、というか間違っている。ID してもタイブレーカーでまくる可能性はそれなりにあった。ここでのタイブレーカーはオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージ(以下 OMW%)だが、これは8回戦までの対戦相手8人のマッチ・ウィン・パーセンテージ(以下 MW%)の平均で決まる。
MW% は8回戦の勝敗次第で動く。4-3 の 56.14% から勝てば 62.50%、負ければ 50.00% だから増減は概ね 6-7 ポイントというところか。これを8で割ると 0.8 ポイント弱というところになる。
5 Idoux, Drew J1863.6054%
6 Hiroki, Kenta1863.0385%
7回戦終了時の広木氏と Idoux 氏の OMW% は約 0.57 ポイントの差だった。ということは、広木氏の7回戦までの対戦相手7人の8回戦に於ける勝ち数が Idoux 氏のそれをひとつでも上回ればまくっていただろうことになる(厳密には 33% とかあるので必ずそうなるわけではないがまあだいたい)。例えば相手のデッキが判っていてがちったら分が悪いのであれば充分賭けるに値する選択肢だろう。

再追記:
計算ミスだったそうな。南無。
http://www.happymtg.com/column/usa-legacy-express/7904/

オポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージについては八十岡翔太氏が「だいたいまくれないから」みたいなことを書いていたのを見たことがあるのだが、実際のところどうなのだろうか。上の計算だとそれなりに入れ替わることもあるように思うのだが、現実にはドロップしている対戦相手も多いだろうし、それほど動かないと考える方が間違いが少ないのだろうか。まあ今後も死ぬまで ID することないと思うので、気にしても仕方ないのだが。


http://d.hatena.ne.jp/natroun/
このところ NFL のことばっかり書いてるけど。

https://twitter.com/natroun2718/
ツイッターも前とアカウント変えた。
こっちもこのところ NFL のことばっかり書いてるけど。

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