途切れる場所は見たことがない
2012年6月8日 ポエム「あれ再録されるらしいな。ラヴニカの不屈の自然みたいな奴」
奴はカード名を全然憶えない。カード名に限らずいっそあっぱれなほど色々なことを憶えないが、記憶力は決して悪いわけではなくむしろいい。
「《遥か見》ね」
つい僕は言いながら、これがいけないのかも知れないと思う。
そうそう。わざわざ不屈の自然落としてあれ入れるんだから、やっぱりショックランドいよいよ再録されんのかね。
どうかな。
他にも森を探すとか沼を探すとかってカードが入ること決まってるんだろ。普通に考えればショックランドじゃねえの。
んー。いや、入っても全然不思議じゃないんだけど、ただまあここまでの情報って「基本土地タイプを持つ特殊地形」ってだけだから、まあショックランドじゃなくてもいいだろ。今は基本セットでも再録じゃなくていいんだし。
奴がはじめてちょっと表情を変えた。じゃあ新しいデュアルランド来るのか?
「来ても不思議じゃない」 僕は応じる。
「ほう」
マローか誰かが、わりと何回か初心者はライフを失うカードを嫌うってことを書いてて、M10ランドもミラディンランドもライフ以外のデメリットになってる。その流れで来てわざわざ基本セットにショックランド入れるかな、ってのがひとつある。
ほうほう。
もうひとつ、これはネットで書いてた人が居て、受け売りなんだけど。→http://bastermtg.blog117.fc2.com/blog-entry-983.html
去年の暮れにモダンで《野生のナカティル》が禁止されて、その時にウィザーズが色々理由書いてたんだけど、その中でさらっと「《野生のナカティル》を禁止するもうひとつのより小さい理由として、将来のセットの開発がある」って書かれてるんだよね。で、その人は「新《デュアルランド》だろうな。」って書いてて、確かにそれはあり得るかなって気がする。もちろんその時点でラヴニカへの回帰は決まってたわけだし、ショックランドを再録するだけだったらそれは理由として成立しない。
おー、もっともらしい。
ただ、でも、これは逆に近いうちに新デュアルランドが来るっぽい、ってだけで、それが M13 に入るかどうかってのはまた別なんだよね。というかむしろ、新デュアラン来るんなら多分やっぱりラヴニカへの回帰に入ると思う。
僕がひと息つくと、奴はちょっとだけ考えて言った。「……ブロック構築か」
僕は肯いた。傍目には死にかけのフォーマットに見えるが、ウィザーズ社はどういうわけかこのフォーマットだけはなかなか諦めない。年に3回になってしまったプロツアーでもそのうち1回はブロック構築なのだ。エクステンディッドがわずか1年半で息をしてない状況にまでなってしまった現状を思えば、たとえ普通の人には関係ないとまで言われていてもブロック構築はまだまだ重要なフォーマットだ。
「だからおれはてっきり《遥か見》はラヴニカへの回帰で再録されると思ってたんだよね。でもまあ、基本セットのギミックはそのセットの中で完結してなくてもいいからまあおかしくはない。《吸血鬼の夜侯》だって M10 で出てきたときは誰おまえ状態だったし。」
いいね。説得力がある。奴が嬉しそうににやりと笑う。
でも、じゃあ基本セットの方はどうすんだよ。レア土地入れないわけにいかねえだろ。
そこなんだよ。M10 ランド自体はデュアルランドと相性いいんだけど、今回入ると4年目なんだよな。折角1年で入れ替えられるようになったのに4年連続ってのは如何にも長い気がする。
そもそもだからこそ今回ショックランド来るんじゃないかみたいな話になってんだしな。……あ、フェッチランド再録すりゃいいんじゃねえの。モダンだとオンスロート使えないんだろ。
いや人の話聞けよ。ライフを払うの駄目だって言ってんだろ。あと森とか沼とかを探すメカニズムと別に噛み合ってないよ。それに、そんなに強い土地を同時にスタンダードに入れるとは思えない。
僕は思いつく限りの理由を並べたてる。
役に立たないことに頭を使う楽しさと気持ちよさ、そしてその贅沢さを思う。そもそもゲームそのものが役に立たないのに、そのゲームに対してすら役に立たないことを考えてしまうのだな。そう思うと口元に苦笑いが浮かぶのを抑えられない。でもその苦笑いには、決して本当の苦みは伴っていない。
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定期追記。このシリーズは「傘をひらいて、空を」というブログ(http://d.hatena.ne.jp/kasawo/)をかなりがっつりパクっています。このシリーズが気に入った方がもしいらしたら、是非リンク先もご覧になってみてください。
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今度こそヒロイン出す、と思って書いていたのに、時事ネタによる差し込みでまた先送りになってしまった。
まあ手元のストックでは登場してるので、そのうち出せるでしょう。
奴はカード名を全然憶えない。カード名に限らずいっそあっぱれなほど色々なことを憶えないが、記憶力は決して悪いわけではなくむしろいい。
「《遥か見》ね」
つい僕は言いながら、これがいけないのかも知れないと思う。
そうそう。わざわざ不屈の自然落としてあれ入れるんだから、やっぱりショックランドいよいよ再録されんのかね。
どうかな。
他にも森を探すとか沼を探すとかってカードが入ること決まってるんだろ。普通に考えればショックランドじゃねえの。
んー。いや、入っても全然不思議じゃないんだけど、ただまあここまでの情報って「基本土地タイプを持つ特殊地形」ってだけだから、まあショックランドじゃなくてもいいだろ。今は基本セットでも再録じゃなくていいんだし。
奴がはじめてちょっと表情を変えた。じゃあ新しいデュアルランド来るのか?
「来ても不思議じゃない」 僕は応じる。
「ほう」
マローか誰かが、わりと何回か初心者はライフを失うカードを嫌うってことを書いてて、M10ランドもミラディンランドもライフ以外のデメリットになってる。その流れで来てわざわざ基本セットにショックランド入れるかな、ってのがひとつある。
ほうほう。
もうひとつ、これはネットで書いてた人が居て、受け売りなんだけど。→http://bastermtg.blog117.fc2.com/blog-entry-983.html
去年の暮れにモダンで《野生のナカティル》が禁止されて、その時にウィザーズが色々理由書いてたんだけど、その中でさらっと「《野生のナカティル》を禁止するもうひとつのより小さい理由として、将来のセットの開発がある」って書かれてるんだよね。で、その人は「新《デュアルランド》だろうな。」って書いてて、確かにそれはあり得るかなって気がする。もちろんその時点でラヴニカへの回帰は決まってたわけだし、ショックランドを再録するだけだったらそれは理由として成立しない。
おー、もっともらしい。
ただ、でも、これは逆に近いうちに新デュアルランドが来るっぽい、ってだけで、それが M13 に入るかどうかってのはまた別なんだよね。というかむしろ、新デュアラン来るんなら多分やっぱりラヴニカへの回帰に入ると思う。
僕がひと息つくと、奴はちょっとだけ考えて言った。「……ブロック構築か」
僕は肯いた。傍目には死にかけのフォーマットに見えるが、ウィザーズ社はどういうわけかこのフォーマットだけはなかなか諦めない。年に3回になってしまったプロツアーでもそのうち1回はブロック構築なのだ。エクステンディッドがわずか1年半で息をしてない状況にまでなってしまった現状を思えば、たとえ普通の人には関係ないとまで言われていてもブロック構築はまだまだ重要なフォーマットだ。
「だからおれはてっきり《遥か見》はラヴニカへの回帰で再録されると思ってたんだよね。でもまあ、基本セットのギミックはそのセットの中で完結してなくてもいいからまあおかしくはない。《吸血鬼の夜侯》だって M10 で出てきたときは誰おまえ状態だったし。」
いいね。説得力がある。奴が嬉しそうににやりと笑う。
でも、じゃあ基本セットの方はどうすんだよ。レア土地入れないわけにいかねえだろ。
そこなんだよ。M10 ランド自体はデュアルランドと相性いいんだけど、今回入ると4年目なんだよな。折角1年で入れ替えられるようになったのに4年連続ってのは如何にも長い気がする。
そもそもだからこそ今回ショックランド来るんじゃないかみたいな話になってんだしな。……あ、フェッチランド再録すりゃいいんじゃねえの。モダンだとオンスロート使えないんだろ。
いや人の話聞けよ。ライフを払うの駄目だって言ってんだろ。あと森とか沼とかを探すメカニズムと別に噛み合ってないよ。それに、そんなに強い土地を同時にスタンダードに入れるとは思えない。
僕は思いつく限りの理由を並べたてる。
役に立たないことに頭を使う楽しさと気持ちよさ、そしてその贅沢さを思う。そもそもゲームそのものが役に立たないのに、そのゲームに対してすら役に立たないことを考えてしまうのだな。そう思うと口元に苦笑いが浮かぶのを抑えられない。でもその苦笑いには、決して本当の苦みは伴っていない。
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定期追記。このシリーズは「傘をひらいて、空を」というブログ(http://d.hatena.ne.jp/kasawo/)をかなりがっつりパクっています。このシリーズが気に入った方がもしいらしたら、是非リンク先もご覧になってみてください。
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今度こそヒロイン出す、と思って書いていたのに、時事ネタによる差し込みでまた先送りになってしまった。
まあ手元のストックでは登場してるので、そのうち出せるでしょう。
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