英語名は Butcher’s Cleaver。だから肉屋の包丁なんだけど、これまで butcher は全部「解体者/解体する」って訳されてて、cleaver は一例しかないけど《オーガの裂断剣》(あと《二度裂き/Double Cleave》とかがある)。たった二語しかないのに両方既存訳語を避けざるを得なくなってしまってるのは凄い。イラストもどう見ても包丁だしフレイバーテキストまで包丁を示唆している。徹底した包丁っぷりだよ。

ところでこれまでのブッチャーさんたちを肉屋に置き換えてみるとどうなるかというと。

《オーグの肉屋/Butcher Orgg》
まあ普通に居そう。各人調達してそうな気もするけど。あと売ってる肉が臭そう。

《錆び剃刀の肉屋/Rustrazor Butcher》
無精髭伸びまくり。まあこれも普通に居るかな。

《くすぶる肉屋/Smoldering Butcher》
若い頃は羽振りがよかったことを想像させる。唯一の能力も「萎縮」。

《マラキールの肉屋/Butcher of Malakir》
吸血鬼肉喰わんだろ、という。

《顔なしの肉屋/Faceless Butcher》
なんかそういう怪談ありそうな気がしないでもない。

《真実の肉屋、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
たぶん売ってる肉の単位がキログラム。

以上6枚と案外少ないのだった。顔なし(TOR)が一番古くて、オーグ(ONS)の後はずーっと使われてなくて錆び剃刀(SHM)以降ぽつぽつと居るって感じみたい。ちなみにこいつらに包丁持たせても誰ひとりとして絆魂がつきません。

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ちがうちがう、そんな話書きたいんじゃなかった。
Butcher’s Cleaver の訳としては「肉屋の包丁」はもっとも妥当なんだけど、それはそれとして、言葉の意味が「解体者の裂断剣」であることには変わりはない。だからこそこの名前がありなんだろう。ここから先は想像でしかないけれど、例えば英語で肉屋が meatsmith で包丁が kitchenblade だったとしたら、この装備品が Meatsmith’s Kitchenblade にはなってなかっただろうと思うのだ。なにかそういう齟齬みたいなものを考え始めると結構面白い。翻訳にはこういう面白さもある。

コメント

re-giant
2011年9月11日7:47

明らかに切ったものを食ってる効果ですし、やっぱり肉屋ですよね。

>《顔なしの肉屋/Faceless Butcher》
>なんかそういう怪談ありそうな気がしないでもない。

「そいつは……こんな顔だったかい?」ってやつですね。多分、3軒の肉屋を順繰りに訪れては驚いて逃げて、延々と無限ループするというのがオチになります。

高潮の
2011年9月12日1:32

ですよね。人間の butcher が登場することに期待しましょう。

3体居ると無限ループができるんですよね(←若い人向け解説)。なんだか懐かしいです。

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